ワシントン, March 21, 2017 (GLOBE NEWSWIRE) -- 発 ワシントンDCで開催された第66回年次米国心臓病学会学術集会 (American College of Cardiology (ACC)) において、最新の臨床研究特集として、アビオメッド (Abiomed、NASDAQ:ABMD) のインペラ品質 (Impella® Quality、IQ) 保証プログラムのデータ(IQデータベース及びcVADレジストリを含む)についてのプレゼンテーションが本日行われた。このデータは、米国における約5万人の患者の実治療を記録したIQデータベースから取得されており、急性心筋梗塞心原性ショック (AMICS) 患者15,259人のデータサブセットも含まれた。インペラ心臓ポンプの結果には、一貫性のない治療や経験不足の病院と比較した、ベストプラクティス・プロトコルの使用と、生存率及び心機能回復の改善との関係が示されている。
アビオメッドIQ保証プログラムは、2008年以来インペラ機器で治療を受けた患者の治療から取得された実用臨床情報を収集したものである。観察を基にしたIQデータベースの傾向を、アビオメッドの治験審査委員会 (IRB) の承認取得済みのcVADレジストリからの情報と組み合わせることで、インペラ機器を使用する病院における生存率及び心機能回復の改善を促すベストプラクティス及びプロトコルの特定が実現した。
ベストプラクティス・プロトコルには、以下のような事項が含まれている:
IQデータベースからの結果では、2016年4月にインペラ心臓ポンプ製品群がAMICSの治療に対して米国食品医薬品局 (FDA) から市販前承認 (PMA) を取得5して以来、相対生存率が前年比で14%改善されたことが示されている。2016年のAMICS症例は全国で89,000件であり、約5,000件 (約6%) の治療でインペラ心臓ポンプが使用された。これと比較して、無作為化臨床試験によると、AMICS1,2の大動脈内バルーンポンプ (IABP) 患者には血行動態の改善や生存率上昇が見られないことが明らかであるにもかかわらず、IABPを使用する治療を受けた患者数は約35,600人 (40%) であった。最初の市販前届出 (510(k)) は既に市販されていたために1976年に承認されたが、AMICSに対する適応について、IABPは安全で有効な治療としての承認をFDAから取得していない。
アビオメッドの最高医学責任者、セス・ビラザリアン (Seth Bilazarian) 医学博士 (MD、FACC、FSCAI) は「FDAが米国における心原性ショックのためにインペラ機器を安全かつ有効であると承認して1年未満で、これにより、病院と協力して血行力学についての教育を推進し、自己心機能回復のためのベストプラクティスを全国で達成することができるようになりました。今年14%の改善が見られたこと、そして最新技術の施設や医師の方々によって提供される知識を活用して、今後さらに何千人もの患者のアウトカムを改善していく機会に恵まれたことを嬉しく思っています」と、述べている。
本日提示されたデータには、デトロイトにある5つの病院の間での前例のないコラボレーション制度、「デトロイト心原性ショックイニシアチブ」 (DCSI) で取得された新しいデータも含まれている。ヘンリー・フォード病院 (Henry Ford Hospital) の構造的心疾患センター (Center for Structural Heart Disease) の医療ディレクター、医学博士ウィリアム・オニール (William O'Neill, M.D.、FACC、FSCAI) 治験責任医師によるプレゼンテーションでは、アビオメッドのIQ保証プログラムと当社の最も経験豊かな循環器専門病院から取得されたこれらのベストプラクティスとプロトコルを使用した患者37人の治療について報告された。
オニール医学博士は以下のように述べている。「これらの結果はcVADレジストリのこれまでの調査を裏付けるもので、心原性ショックの生存と心機能回復には、早期の循環サポートが不可欠であることを示しています。史上初のコラボレーションでポジティブな結果を出すことができたことを誇りに思っています。ベストプラクティスのプロトコルを共有することにより、心原性ショックのアウトカムをデトロイトのみならず世界中で改善していくために、引き続き尽力します」
インペラの施設 | 生存率 | 生存率 改善 (絶対的%) | 生存率 改善 (相対的%) | 心機能回復の規定プロトコル | ||||
IQデータベース n=15,529 | 病院数1,010施設 | 58 | % | 7 | % | 14 | % | なし |
トップ20% IQ n=3051 | 病院数 158施設 | 76 | % | 25 | % | 50 | % | あり |
デトロイトCSI n=37 | 5病院制度 | 84 | % | 33 | % | 65 | % | あり |
これらの新しいデータは、JACC (National trends in the utilization of short-term mechanical circulatory support)3 及びJournal of Interventional Cardiology (Use of Impella 2.5 in Acute Myocardial Infarction complicated by Cardiogenic Shock)4 で発表された、それぞれ12,000人近くのメディケア/保険対象患者及び154件のcVADレジストリ記録患者における、(インペラなどのような) 経皮型心臓ポンプによる心原性ショック患者のサポートについてのデータを裏付けている。
IQ保証プログラムの目的は、観測的品質保証データ (IQ)、IRB認定レジストリ・データ (cVAD)、IDE認定FDA研究から得られた、臨床におけるガイドライン、プロコル、ベストプラクティスの訓練・教育・活用を介して、プロテクテッドPCI (Protected PCI) 及び心原性ショック患者のアウトカムを改善することである。cVADレジストリ及びFDA治験を伴うIQプログラムと比較して、IQデータベースに特定的に反映されている点については、統計的な設定や事前の指定が行われておらず、観測データベースから統計的な結論付けることができない。
アビオメッドの社長・会長兼最高経営責任者マイケル R. ミノーグ (Michael R. Minogue) 氏は、「アビオメッドでは、ハイリスクPCI6および心原性ショックについての、最大のリアルワールド・エビデンスのデータベース作成に向けて投資を行いました。データ主体のインサイトや臨床的ノウハウを共有し、24時間年中無休のオンサイト及びオンコールサポートを組み合わせることで、臨床の場で最も重篤な患者のアウトカムを改善してコスト削減に役立ちたいと考えています」と、述べている。
インペラ心臓ポンプについて
インペラ2.5 (Impella 2.5®)、インペラCP (Impella CP®)、インペラ 5.0 (Impella 5.0®) は、心原性ショックになっている心臓発作患者の治療のためにFDAから承認を得た心臓ポンプであり、本来の心機能回復を可能にする独特な機能を備え、患者が自己の心臓を保持して帰宅することを補助する。インペラ2.5及びインペラCP (Impella CP®) 機器は、閉塞した冠動脈を開くためのステント治療、バルーン血管形成術などの選択的及び緊急の経皮的冠動脈インターベンション (PCI) を受けている特定の進行心不全患者の治療についても承認を得ている。アビオメッドの右側心臓ポンプであるインペラRP (Impella RP®) 機器は、心臓の右側部分の不全のある特定の患者の治療について承認を得ている。心臓ポンプのインペラ・プラットフォームの承認済み適応症や装置使用に関連する重要な安全・リスク情報について詳しくは、以下を参照のこと:www.protectedpci.com.
ABIOMEDのロゴ、ABIOMED、Impella、Impella 2.5、Impella 5.0、Impella LD、Impella CP、Impella RP、Recovering Hearts. Saving Lives. は米国及び一部の外国においてアビオメッド (Abiomed, Inc.) の商標である。
アビオメッドについて
米国マサチューセッツ州ダンヴァースに本社を構えるアビオメッド (Abiomed, Inc.) は、循環サポート医療機器の先導的なプロバイダーである。同社の製品は、血流改善及び/または心臓のポンプ機能を代行することで心臓を休ませるよう設計されている。詳しい情報は、以下のウェブサイトを参照のこと:www.abiomed.com
将来の見通しに関する記述
本リリースには、アビオメッドの既存製品及び新製品、商業的成長に関する同社の進捗状況、将来の機会及び予想されている規制関係の承認についての記述を含めた、将来の見通しに関する記述が含まれている。同社の実際の成績は複数の要因に基づき、これらの将来の見通しに関する記述とは重大に相違する可能性がある。これらの要因には、開発、テスト、関連規制上の承認に関係する不確実性 (将来のロスを含む)、複雑な製造、高品質要件、限られた供給源への依存性、競争、技術的変化、政府の規制、訴訟関係の事項、今後の資本的ニーズ、追加の資金提供に関する不確実性、フォーム10-K (Form 10-K) で提出された最新の年次報告書及びフォーム10-Q (Form 10-Q) で提出された四半期報告書を含めた、同社の米国証券取引委員会 (Securities and Exchange Commission) への提出書類に記載されているその他のリスクが含まれる。読者には、本リリースの日付の時点のみの状況を説明している、将来の見通しについての記述に不適切に依存しないように警告する。同社は、本リリース日以降に生じる出来事や状況を反映する可能性のあるこれらの将来の見通しの見直しの結果を公開する義務を一切負わず、これらの予想外の出来事の発生を反映する義務を一切負わない。