スキャンポ、ヴィテッセを買収


取引価値は前払金額2億ドル

ニーマン・ピック病C1 (NPC-1) の後期段階プログラムでパイプラインを多角化

大きなアンメットニーズのある希少疾病に企業の焦点を絞る

希少疾病および小児疾病への特化を活用

2019年以降に収入が拡大される見込み

スキャンポおよびヴィテッセの株主および投資者は、NPC疾病に関連する研究をサポートする基金を設立

同社は本日午前830 (東部夏時間) にカンファレンスコールを主催

メリーランド州ロックビルおよびゲイサーズバーグ発 , April 05, 2017 (GLOBE NEWSWIRE) -- グローバル・バイオ製薬会社であるスキャンポ・ファーマシューティカルズ (Sucampo Pharmaceuticals, Inc.、以下「スキャンポ」、) (NASDAQ:SCMP) および希少疾病を専門にする非上場企業ヴィテッセ (Vtesse Inc.、以下「ヴィテッセ」) は本日、スキャンポが2億ドル (約221億円) の前払金を対価としてヴィテッセを買収したことを発表した。スキャンポは、スキャンポのクラスA普通株2,782,678本の発行および1億7千万ドル (約188億円) の手持ちキャッシュを同買収の資金に充当し、外部からの資金調達は行われていない。

同取引の戦略的・財務的利点

  • 同買収により、スキャンポはニーマン・ピック病C1型 (NPC-1) の治療のためのピボタル試験段階にあるVTS-270を取得する
  • スキャンポの能力、グローバルな開発プラットフォーム、医療の大きなアンメットニーズの専門分野への焦点を土台として今後展開
  • 既に組入れが完了しているグローバルなピボタル治験であり、2018年中期に結果が出る見込み
  • スキャンポは、VTS-270のグローバルな開発および潜在的な商業化をスピードアップするための能力とリソースを提供
  • スキャンポの患者主体のミッションと整合し、多角化をより進めたグローバルなバイオ製薬会社を構築するという目標に貢献する
  • 製品は2019年に発売され収入の拡大が開始する見込み
  • ヴィテッセのチームは引き続きVTS-270の展開をサポートする

ニーマン・ピック病C1型について

  • 出生時から若い成人の時期に生活に影響を与え始める希少な遺伝性疾患である。臨床的症状は減速・後進せず、神経性症状からの合併症が最終的に主な死因となっている
  • NPC-1の罹患率は出生児で1:100,000~1:150,000と推定されている
  • 世界的な症例数は2,000~3,000と推定
  • NPC-1は、大多数の症例で早期死亡に至る
  • 現在米国で承認されている治療はない

VTS-270について

VTS-270は、2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン (HPßCD) 混合物であり、他のHPßCD混合物とは異なった特定のコンポジットフィンガープリントを持つ。疾患の神経症状に直接対応するよう髄膜注入によって投与される。前臨床および早期臨床試験では、VTS-270の投与により、細胞内の脂質トランスポートの欠陥によって生じる極めて希少な進行性致死疾患であるNPC-1の一部の兆候が減速または停止することが示唆されている。VTS-270では現在ピボタル第2b/3相治験を実施中であり、米国で画期的治療 (breakthrough therapy) に指定され、米国およびEUで希少薬指定を取得した。NPCの効果的な治療は現在も大きなアンメットニーズとなっており、米国で患者向けに承認されている製品は現時点では存在しない。ピボタル試験の結果は2018年中期に見込まれている。

「ヴィテッセの買収を発表できることを大変嬉しく思っています。スキャンポはヴィテッセおよびそのプログラムに大きな能力をもたらし、この買収では患者さんやその家族の皆さまの生活、そして治療に当たる献身的な医師の方々に有意義な違いをもたらすだけでなく、株主に対する価値も生み出す可能性があります。ヴィテッセ社員を当社のチームに歓迎します。VTS-270のグローバルな開発を加速させ、米国および世界中のニーマン・ピック病C1型の患者さんに新治療を提供できるようになるのを楽しみにしています」と、スキャンポの会長兼最高経営責任者、ピーター・グリーンリーフ (Peter Greenleaf) は述べている。

またヴィテッセの社長、創設者、最高経営責任者であるベン・マシールズ (Ben Machielse) は「ヴィテッセのチームのNPCコミュニティに対するコミットメントは今までと変わらず、スキャンポと協力して患者や家族の皆さまや臨床施設に継続性を提供していきます。スキャンポはNPCの患者さんや介護者に対する当社のコミットメントを共有しており、米国および世界中のNPC-1患者の方々にこの重要な治療を提供するためのベストオポチュニティを当社にもたらします。スキャンポの補完的能力を活用して、共同でVTS-270のグローバルな展開と販売開始に向けての取り組みをスピードアップしていきます。患者さん、ご家族、医師の方々に対する当社のコミットメントに変わりはありません」と述べた。

2015年の開始以来、ヴィテッセのチームは、NPC-1を対象とするVTS-270の登録治験の世界20ヶ所の臨床施設における総組入れを完了し、治験参加適格の患者に多様なアクセスを提供してきた。また、チームはヘルスケアプロバイダがVTS-270を患者に投与するために役立つ器具の開発にも携わり、同候補薬のコンパッショネート使用 (人道的配慮による未承認薬の使用) もサポートしてきた。

取引条件

スキャンポでは、2億ドルの前払対価でヴィテッセを買収し、純売上レベルが増加することに基づき、ヴィテッセの株主に世界中における製品の純売上高の一桁半ばから二桁のロイヤリティに基づく条件付代価、および米国で製品が承認されるとそれに関連して付与されることが見込まれている小児レビューバウチャーのマネタイゼーションから生じる純益のシェアを株主に支払うことを約束した。前払いは、ヴィテッセの株主に対するスキャンポのクラスA普通株2,782,678本の発行および1億7千万ドルの手持ちキャッシュ (運営資金調整を条件とする) の形式で支払われた。本買収では、社外からの資金調達は不要であった。ヴィテッセの株主は、発行された普通株の3ヶ月間にわたる売却禁止に同意し、スキャンポは売却禁止期間の満了後に普通株の再販を登録することに同意した。

ヴィテッセの社員は、ヴィテッセで開始されたNPC療法の市場化という重要な目標に引き続き取り組むために、スキャンポに入社することが予想されている。

さらに、ヴィテッセおよびスキャンポは買収完了後にNPC疾病に関連する研究をサポートするために基金を設立する意図である。この基金の設立は、NPCの科学的進歩に対するヴィテッセとスキャンポのチームのハイレベルのコミットメントの証拠である。基金の条件を最終決定することを条件として、ヴィテッセ株主は取引の収益の一部を基金に寄付するために保留しており、スキャンポはその企業ファンドからヴィテッセ株主の寄付額と同額を寄付する予定である。

「2015年にヴィテッセが設立されたとき、ヴィテッセの当初の投資者は、VTS-270の臨床開発を速やかに行い、規制上の承認のためのデータを用意し、NPC-1のコミュニティに候補薬をお届けすることの重要性を認識していました。スキャンポは、ヴィテッセおよびその投資グループの当初の目的を完全に支持しているグローバルパートナーです。NPC疾病の更なるリサーチと認識度向上をサポートする基金を設立するに当たり、その株主の仲間に加わることができるのを大変嬉しく思っています」とNEAのジェネラル・パートナーおよびヴィテッセの取締役会長であるデイビッド・モット (David Mott) は述べている。

ガイダンス

本日スキャンポは、2017年12月末日までの通年ガイダンスで、以下の通りヴィテッセの買収を組み込む更新を行った。

ガイダンス
(100万米ドル)
(EPS以外)
以前の
2017年通年
ガイダンス
ヴィテッセ買収前
改訂後の
2017年通年
ガイダンス
ヴィテッセ買収後
売上高$220 ~ $230$220 ~ $230
調整済純利益$80 ~ $90$56 ~ $66
調整済EBITDA$145 ~ $155$109 ~ $119
調整済EPS (1株当たり純利益)$1.35 ~ $1.50$1.00 ~ $1.10
フリーキャッシュフロー$106 ~ $116$86 ~ $96

アドバイザー

ジェフリーズ社 (Jefferies LLC) がスキャンポの財務アドバイザーを務めた。リーリンク・パートナーズ (Leerink Partners) がヴィテッセの財務アドバイザーを務めた。クーリー社 (Cooley LLP) がスキャンポの法務アドバイザーを務めた。ウィルマー・カトラー・ピッカリング・ヘール・アンド・ドール社 (Wilmer Cutler Pickering Hale and Dorr LLP) がヴィテッセの法務アドバイザーを務めた。

GAAP財務施策

本プレスリリースには、該当する米国証券取引委員会の規則・規制で「非GAAP」財務メトリックスとみなされている4つの財務メトリックス (調整済み純益、EBITDA、調整済みEBITA、フリーキャッシュフロー) が記載されている。これらの非GAAP財務メトリックスは、一般的に受け入れられている会計原理に基づいて準備された財務情報に代わるものではなく、それらを補足するものであるとみなされるべきである。これらの非GAAPメトリックスに関する同社の定義は、他社が使用している同様な名称のメトリックスとは異なる場合がある。調整済み純益は、極めて可動性の高い特定の項目や予測が難しい特定の項目について調整し、取得された無形資産の償還、在庫増加の調整、研究開発無形資産の減損、リストラコスト、法的決算、買収関係の費用、デットファイナンスのコスト、負債解消、研究開発ライセンスオプションの費用、買収関係の繰越し収入の加速、外国為替の変換、これらの調整の税務上インパクトが含まれている。EBITDAは所得税の準備金、金利費用、金利収入、減価償却、研究開発の無形資産の減損、取得した無形資産の償還、在庫拡張調整のインパクトを除いた純収入を反映している。調整済みEBITDAはEBITDAを反映し、極めて可動性の高い特定の項目や予測が難しい特定の項目、株式ベースの報酬費用、リストラコスト、買収関係の費用、負債解消、研究開発ライセンスオプション、法的決算、外国為替の変換、買収関係の繰越し収入の加速を含めた様々な非キャッシュ項目について調整する。フリーキャッシュフローは、運営活動が提供した純キャッシュから固定資産に対する出費を差し引いたものを反映している。同社は、これらの非GAAP財務メトリックスが、同社の過去の運営結果の評価および競合会社の運営結果との比較を含めた経営陣の財務および運営上の決断を促進する方法であると考えている。これらの非GAAP財務メトリックスは、同社の運営面を検討する追加の方法を反映しており、GAAP結果と併用して検討した際に、同社の事業に影響する要因や傾向をより完全に理解するための方法を提供する可能性がある。

これらの非GAAP財務メトリックスから除外されている金額の判定は、経営陣の判断に準じるものであり、その基本になっている費用や収入の金額の性質などを含めた要因に依存するものである。非GAAP財務メトリックスは報告される同社の運営結果を引上げまたは引下げする項目の影響を除外するため、経営陣は同社の連結財務報告書および公に提出された報告書全体を投資者がすべて検討することを推奨している。

同社が本日カンファレンスコールを主催

スキャンポは本日2017年4月3日月曜日午前8時30分 (東部夏時間) にカンファレンスコールとウェブキャストを主催する。カンファレンスコールとウェブキャストの参加については、以下の詳細を参照のこと。
ダイヤルイン用の電話番号888-636-8238 (米国内) または484-747-6635 (海外からの通話)
パスコード:98372393
ウェブキャストのリンク:http://www.sucampo.com/investors/events-presentations/

カンファレンスコールのリプレイ:
日付:2017年4月3日午前11時30分 (東部夏時間) 以降、テレカンファレンスとウェブキャストのリプレイが以下の通り利用可能となる:855-859-2056 (米国内) または404-537-3406 (海外からの通話)
パスコード:98372393
ウェブキャストのリンク:http://www.sucampo.com/investors/events-presentations/; (「Archived Events」をクリック)

スキャンポ・ファーマシューティカルズについて

スキャンポ・ファーマシューティカルズ (Sucampo Pharmaceuticals, Inc.) は、世界中の患者の医上場の主要アンメットニーズに応える医薬品の開発・販売に特化している。スキャンポの二つの市販製品は、同社の主力製品であるAMITIZAおよびRESCULAである。また、臨床開発中の製品候補も有している。グローバル企業であるスキャンポはメリーランド州ロックビルに本社を構え、日本およびスイスでも業務を行っている。詳しくは、www.sucampo.comを参照のこと。

「Sucampo」ロゴおよびタグライン「The Science of Innovation」は、スキャンポAG (Sucampo AG) の登録商標である。AMITIZAは、スキャンポAGの登録商標である。

Twitterでフォロー (@Sucampo_Pharma)。LinkedInでフォロー (Sucampo Pharmaceuticals)。
Twitter   LinkedIn

ヴィテッセについて

ヴィテッセ (Vtesse Inc.) は、未対応疾患を持つ患者のための医薬品開発を専門としている、希少疾病に特化された企業である。ヴィテッセは国立保健研究機構 (National Institutes of Health、NIH)、親、患者サポートグループやその他の学究機関と密接に協力して、VTS-270の規制承認取得に向けて取り組んでいる。ヴィテッセでは、NPCのための次世代の治療を含めた、ライソゾーム蓄積症のための早期段階プログラムも進行させている。ヴィテッセは、メリーランド州ゲイサーズバーグに拠点を持っている。詳しくは、www.vtessepharma.comを参照のこと。

将来の見通しに関する記述

本プレスリリースには、1995年米国証券民事訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の意義における、「将来の見通しに関する記述」が含まれている。これらには、VTS-270の開発および商品化の可能性、治験結果の見込みのタイミング、VTS-270が承認を受けた場合に収入を拡大する可能性、そうした収入拡大のタイミング、小児レビューバウチャーの発行の可能性および更新された財務ガイダンスについての記述が含まれている。これらの記述は経営陣の現在の予想に基づくものであり、これらの記述に記載されている内容とは重大な違いのある結果を生む可能性のあるリスクや不確実性が伴われる。将来の見通しに関する記述には、スキャンポの製品の開発または商業的可能性についての記述や、過去の事実以外であるその他の記述が含まれている可能性がある。以下の要素ならびにその他の要素が、将来の見通しに関する記述に記載されているものとは異なった結果を生じる可能性がある。医薬品業界の規制や医療関係の法規のインパクト、スキャンポが今後の市況を正確に予想する能力、買収した事業の運営の統合に成功するスキャンポの能力、画期的製品に対するスキャンポの特許およびその他の保護の効果に対する依存性、スキャンポの製品に対する競争製品の影響、訴訟および/または規制措置に対する曝露。

将来の見通しに関する記述にはいずれも保証がなく、実際の結果が予想とは大きく異なる可能性がある。スキャンポでは、新しい情報や将来の出来事、またはその他を原因とするか否かに関わらず、将来の見通しに関する記述の更新を公開する義務は持たない。本プレスリリースに記載されている将来の見通しに関する記述は、スキャンポの事業に影響する多数の不確実性と併せて評価すべきであり、特に、米国証券取引委員会に2017年3月8日に提出されたスキャンポの最新のフォーム10-K、およびフォーム10-Kが提出された以降に米国証券取引委員会に提出されたフォーム8-Kおよび10-Qに記載されているリスク要因および注意事項 (これはすべて言及により組み込まれている) に記載された事項に留意すること。 


            

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