ニューラルステム、霊長類モデルで脊髄損傷におけるNsi-566の有効性を示す研究を「ネイチャー・メディシン」誌で発表


NSI-566は、霊長類の麻痺モデルにおいて回復機能を持つことが判明

NSI-566の移植により、前肢の機能に測定可能な改善が生じた

メリーランド州ジャーマンタウン発, March 14, 2018 (GLOBE NEWSWIRE) --  神経疾患向けの新規治療開発を専門にしているバイオ医薬品会社、ニューラルステム (Neuralstem, Inc.、NASDAQ:CUR) は、同社の細胞療法のリード候補である「NSI-566」が、ヒト以外の霊長類モデルで急性脊髄損傷において前腕の機能に測定可能な改善をもたらしたことを示す報告書が、「ネイチャー・メディシン (Nature Medicine)」誌に掲載されたことを発表した。報告書の全文は、こちらに掲載されている。

「ヒトの神経幹細胞の移植による、霊長類の脊髄に対する回復効果 (Restorative Effects of Human Neural Stem Cell Grafts on the Primate Spinal Cord)」と題されたこの報告書では、頚部脊髄を片側切断したアカゲザルにNSI-566を移植した2週間後の効果を評価した研究について報告している。

主な結果

  • NSI-566は、移植部位から離れた部分で数十万もの軸索を延長させて運動ニューロン群を含めたホストニューロンとシナプス結合をさせているようであった。
  • ホスト皮質脊髄軸索は、移植されたNSI-566に再生した。
  • NSI-566の移植により、負傷した動物における前腕機能の測定可能な改善が生じた。

この研究はカリフォルニア大学サンディエゴ校医学部 (University of California San Diego School of Medicine) の研究者たちが中心となり、移植されたNSI-566細胞が重篤な脊髄損傷を負ったラットにおいて歩行運動の回復を促すことを示した、同学部による以前の研究に基づいて行われた。

ニュートラルステムの会長兼CEO、リチャード・デイリー (Richard Daly) は次のように述べている。「この研究は、NSI-566が脊髄損傷に起因する運動障害のある患者に効果を発揮する可能性があるという私たちの確信を裏付け、ALSや脳梗塞など、麻痺を伴う疾患に対する私たちの継続した取り組みをサポートします」

NSI-566について

ニューラルステムの幹細胞療法製品候補であるNSI-566は、脊髄から採取した神経幹細胞ラインである。ニューラルステムは現在、虚血性脳卒中、筋萎縮性側索硬化症 (ALS)、慢性脊髄損傷 (cSCI) の3つの対象についてNSI-566を評価中である。

ニューラルステムは慢性運動機能脳卒中による麻痺の治療のために、中国の北京三博脳科医院 (BaYi Brain Hospital) で第1相安全性試験を実施中である。さらに、NSI-566については慢性脊髄損傷に起因する麻痺を治療するための第1相安全性試験、およびALSのための第1相・第2a相用量エスカレーション、安全性試験でも評価が行われた。3つの全適応症の被験者は、安全性および治療上の利点をモニタリングするための、長期的観察フォローアップ期間に入っている。

ニューラルステムについて

ニューラルステム (Neuralstem, Inc.) は、医療上のアンメットニーズが大きい神経疾患のための新規治療を開発している臨床段階向けバイオ医薬品会社である。同社には以下の2つのリード開発候補がある。

  • 「NSI-189」は、大鬱病性障害 (MDD) の治療用の臨床開発段階、およびアンジェルマン症候群、放射線に起因する認知障害、1型・2型糖尿病、脳梗塞の治療用の前臨床開発段階にある小分子である。
  • 「NSI-566」は、虚血性脳卒中、慢性脊髄損傷 (cSCI)、筋萎縮性側索硬化症 (ALS)に起因する麻痺の治療のために試験中の幹細胞療法である。

ニューラルステムの多岐にわたる製品候補ポートフォリオは、同社独自の神経幹細胞テクノロジーに基づくものである。

将来の見通しに関する記述についての注意事項

本ニュースリリースには、1995年米国民事訴訟改革法 (Private Securities Litigation Reform Act of 1995) の「セーフハーバー」規定に定義する「将来の見通しに関する記述」に該当する情報が記載されている。このような将来の見通しに関する記述は、過去ではなく将来の出来事に関するものであり、「予想」、「見込み」、「意図」、「計画」、「確信」、「追求」、「将来行う」などの言葉で識別可能な場合がよくある。将来の見通しに関する記述には、本質的にある程度の不確実性が存在する。実際の結果において、将来の見通しに関する記述に記載されている内容とは重大な差異が生じる特定のリスクや不確実性には、製品候補の開発および商業化に伴われるリスク、治験結果や規制当局による承認や許可、将来的な資本の必要性、協力者に対する依存性、知的財産権の維持などの不確実性が含まれている。実際の結果は、将来の見通しに関する記述で予測されている結果と大きく異なる場合がある。ニューラルステムの結果に影響する可能性のある要因やその他のリスクや不確実性についての詳細情報は、米国証券取引委員会 (Securities and Exchange Commission) に提出された2016年12月31日までの1年間についてのフォーム10-K年次報告書、2017年9月30日までの3カ月間および9カ月間についてのフォーム10-QおよびSECに提出されたその他の報告書など、随時ニューラルステムの定期的報告書に記載されている。同社は将来の見通しについての記述を更新する一切の義務を持たない。

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