主なポイント:
- 総供給量はパンデミック前の水準を超え、2019年比0.5%増加。
- 国内市場は2019年を上回り、同4.7%増加。中国とインドが成長を牽引。
- 競争力のある価格設定により、平均航空券価格が最大71%低下。
シンガポール発, Feb. 18, 2025 (GLOBE NEWSWIRE) -- 主要な旅行データプロバイダーであるOAGの最新分析によると、アジア太平洋 (ASPAC) 地域は、2025年に世界で最も競争力のある航空市場としての地位を確立する見通しであり、2024年には2019年の総供給量を0.5%上回ったことが確認された。 国内・国際の両市場において顕著な成長と回復力が示されている。
OAGの最新レポート「アジア太平洋は世界で最も競争力のある航空市場か? (Is Asia Pacific the World’s Most Competitive Aviation Market?)」によると、地域全体の国内市場は力強く回復し、現在2019年比で4.7%上回る水準で運航されていることが明らかになった。 この成長は、地域の航空市場回復を牽引するうえで、国内旅行が果たす重要な役割を強調している。
中国の国内供給量は現在2019年比14%増加し、インドはパンデミック前の水準を13%上回っている。 これらの2ヵ国に加え、日本とインドネシアも、国内市場で1億席以上を誇っている。
しかし、日本の国内供給量は2019年比で4%下回っており、社会経済的要因の影響により成長が抑制されている。 インドネシアの回復が遅れている要因 (2019年比17%減) として、継続するサプライチェーンの問題が挙げられる。同国の航空機の27%が現在、保管中または整備中となっている。
国際市場において、ASPAC地域は5億9,480万席を達成し、世界第2位の国際航空市場となっている。 この数値は2019年の水準を下回っているものの、ASPACは現在、世界の国際線座席の4席に1席を占めている。
国際線の座席供給量を牽引しているのは、シンガポール航空 (Singapore Airlines)、キャセイパシフィック (Cathay Pacific)、中国東方航空 (China Eastern) である。 シンガポール航空も、国際供給量で2019年の水準を超えた上位10社に入るアジア太平洋地域の航空会社3社のうちの1社であり、2024年比で14.1%増加している。 他の2社は、スクート (Scoot) (+13.8%) およびエバー航空 (EVA Airways) (+4.5%) である。
本レポートはまた、地域内の航空運賃が、急速な供給拡大と競争の激化によって低下している状況についても説明している。 最大成長市場上位20路線のうち17路線で平均航空券価格が低下し、多くの路線で20%以上の値下がりが見られた。特に、バンコク-上海浦東 (BKK-PVG) 路線では、前年同期比で運賃が71%低下している。
OAGのマユール・パテル (Mayur Patel) アジア太平洋地域統括は次のようにコメントした:
「アジア太平洋地域の拡大が続く中、力強い国内市場の回復、活発な国際市場の成長、そして競争力のある戦略的価格設定の相乗効果により、同地域は世界で最も活気があり、競争力のある航空市場となっています」。
OAGのレポート「アジア太平洋は最も競争力のある航空市場か?」は、OAGのウェブサイトで閲覧可能。
OAGについて
OAGは、世界の旅行業界に向けた主要なデータ・プラットフォームであり、業界初となる単一ソースによる需給および価格データを提供している。
報道担当者向け問い合わせ先:pressoffice@oag.com
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